プラントベースシェフクラスで、糖尿病などの病気の方向け料理アイディアのレッスンが続いていた時、いかにノンオイル、ノンソルトでも食事がおいしく感じられるように料理することができるか、を勉強しました。
塩と油は、味の重要な要素で、多すぎても少なくても、物足りなさを感じやすいです。そこで、それ以外の要素を盛り上げて(香りや食感など)、補う必要があります。
今回はシナモンと白バルサミコビネガー、ロースト香、香りの強い野菜を使うことにより、総合的に物足りなさを解消できるレシピとなります。
さらに、油なしの場合、ローストの焦げ目をつけるのが意外と難しく、くっついてしまうという問題がありますが、ブラウンにすることで、味わいが複雑になりおいしくなりますので、油なし、塩なしの場合は特に重要なポイントです。
ソテーの場合は、こちらのレシピで、ブラウンにしつつこびりつきにどう対処するか記載してますので、ご参考にいただければと思います。
オーブンの場合も、パーチメントペーパーを使ってくっつかないようにして、小さめに野菜を切って高温にすると、何とか焦げ目がつきます。
健康と美味しいの両立って結構大変ですが、チャレンジしがいがあって面白いです!
材料 (4人分)
- ヤムか、さつまいも 皮をむいて1.5センチ角に切っておいたもの 2カップ分
- フェンネル 白いところをスライス 1個分
- ルッコラ 手づかみ3回分 (お好みで調整ください)
- チャイブかわけぎ みじん切り 大匙3
- シナモン ヤムを焼くときとドレッシング用それぞれ 小匙1/4ずつ
- 白バルサミコ ヤムを焼く用 大匙2 +ドレッシング用 1/3カップ
- アガベシロップか、はちみつか、メープルシロップ 大匙2

作り方 (所要時間30分)
- オーブンを375F (190C)に温めている間に、サツマイモを、シナモン、バルサミコ、胡椒と合わせます。
- パーチメントペーパーをオーブンシートにおいて、サツマイモを並べます。
- 温まったオーブンで15分ほど焼いて途中でひっくり返してさらに10分ほど焼きます。
- その間にフェンネルをスライスして、ドレッシングも合わせておきます。
- 焼きあがったサツマイモとドレッシングとルッコラとフェンネルを混ぜ合わせて出来上がり!
- お好みで、ナッツやシードを載せてもOKです!

健康へのベネフィット
ノンオイル、ノンソルト、であるところがこのサラダのメイン目的であり、そのコンセプト自体が健康的であると思います。
しかしそれぞれの素材の栄養素もなかなか侮れません!
まずフェンネル。
主成分のアネトールが、消化促進、および女性ホルモンに似た働きをすることで、女性特有の症状にも効果的なのだそうです。
そのほか、ビタミンA, ビタミンB1, ナイアシン、葉酸を含んでいます。
ナイアシンは皮膚や粘膜の細胞の新陳代謝をサポートしたり、アルコール代謝を促す効能があります。
また、葉酸は、DNAの合成や調整に深くかかわっており、正常な細胞の増殖を助ける働きがあります。
次はルッコラ。アメリカではArugulaとよく言われています。
ビタミンとミネラルが豊富な一年草で、昔自宅に家庭菜園があったとき、いつも生えてましたっけ。雑草のようによく育つのです。
そんなルッコラには、ビタミンC、ビタミンE、βカロチン、苦みの成分のアリフイソチオシアネート(がん予防に効果的と言われる)、カリウム、カルシウム、鉄分が多く含まれているそうです。アンチエイジングにぴったりですね!
最後に、シナモンもすごいんです!
強力な抗酸化物質が大量に含まれており、抗炎症作用、抗菌作用、血圧の低下、脂質の低下、血糖値の低下、脳を保護する作用などなどがあるようです。
子供のころからシナモンはあまり好きではなかったのですが、アメリカに来てやたらとデザート類に入っているのでだんだんと慣れてきました。今回のサツマイモともよく合います。
感想

小食の友人が、このサラダをとても喜んで食べてくれて、これ以外のパスタや、豚の紅茶煮、デザートもぺろりと平らげたのをみて、とてもうれしかったです!
フェンネルの食欲増進作用のおかげかもしれない、と思ったりもします。
オイルと塩を使ってないというのが信じられないくらい、おいしくて健康的なレシピ。
ぜひお試しいただければ幸いです!
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